【1】まずは、初めまして。

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いつもと変わらない朝だった。   まだ眠い目を擦りながら、僕…碇シンジは早くも欠伸をしていた。     『眠いなぁ…』     そう零して机に突っ伏した僕に、騒々しい声が降りかかる。     『おっはよー!シンジくん!』     このうるさいのは…渚。渚カヲル。   去年転校してきて以来、僕にばっかり絡んできて…正直、どう対処したらいいかわからない…     『…うるさいよ、渚…眠いんだからほっといて…』   『えぇ!?眠いって、今は朝だよ!?リリンは起きる時間だろ!?起きろー!』     また訳わかんないこと言ってるし…だからリリンって何だよ…   …前に渚に聞いてみたら、たぶんいつかの記憶が混じってるんだよー、なんて言って。   …ますます頭痛がしたのでそれ以上は聞かなかった。     『もうリリンでも何でもいいから…寝かせて…』   『ちょ、シンジくん!?寝ちゃダメだよー!シンジくんが寝ちゃったら僕はどうしたらいいのさー!』     知るか、と言おうとして顔を上げてみると、渚の顔がすぐ側にあって焦った。     『うわぁぁぁっ!!?///な、何でそんな近いんだよっ!?//』   『あは、やっと起きてくれたー☆おはよ、シンジくん♪』     僕の動揺とは対照的に、ニコニコしながら挨拶をしてくる渚。…僕の寿命を縮める気か!全く…//     キーンコーンカーンコーン♪     そうこうしてる間にチャイムが鳴ってしまった。 担任のミサト先生が入ってくる。     『みんな、おっはよー☆さぁて、今日はなんと!転校生が来てるわよ~ん♪』     へぇ…転校生か。 去年の渚以来だな…今度はもっとおとなしい人がいいなぁ…なんて考えてたら、ミサト先生が僕と渚を見て笑いながら言う。     『あ~…特にそこの2人はびっくりするかもよ~ん?』   『へ?どういう意味ですか、ミサト先生』   『もしかして僕達のドッペルゲンガーだったりして』     渚の突拍子も無い予想に『そんなバカな』と言おうとした僕だったが…   ミサト先生の『あら、大正解♪』という肯定の言葉にすっかり固まってしまったのであった…     …そして、ガラガラと教室の引き戸が開いた…    
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