【2】うららかな、昼下がり。

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うーん… だいぶ寝たかも… 若干体が痛い…     『ふぁあ…そろそろ起きようかな…ぅわっ!?//』     目の前には渚の寝顔。 それはあまりに綺麗で、つい魅入ってしまった。     『(…こーやっておとなしくしてれば美形なのに…//)』     …ふと現在の状況を確認してみると、僕は渚に抱きしめられていた。   恥ずかしくなって僕は渚を無理やり起こす。渚はまだ半分寝ぼけた感じで起き上がる。     『ん…シンジくんおはよー…』   『全く…!//何で僕を抱き枕にしてるんだ!//』   『だってシンジくんあったかくてキモチイイんだもん』   『ったく…//…あれ?そう言えばあの2人は?』     見渡しても見当たらない。まさか先に戻った?     『ん…何か聞こえる』   『…ほんとだ。あっちかな』     うっすらと声が聞こえた気がして、辿ってみる。   そこは屋上の入り口がある建物風になっている所の陰。 僕達からは死角になる所だ。     …だが近付くにつれ、声がはっきりと聞こえるようになってくる。   …その声は…聞いてはいけない声で…     「ぁっ、カヲル、君…!//」   「シンジ君…とても可愛いよ…君を見ているとドキドキする…」   「ぼ、僕も…!//カヲル君、見てると…っ…//興奮、しちゃう…!//」     完璧に…そういう場面だった。   僕は恥ずかしさと遠慮で顔を背けているが、渚はお構いなしにガン見している。     『(ちょ、渚!見ちゃダメだよ!//)』   『何で?』     人がバレないように小声で話してるのに…あぁもうっ!//     『(だ、だって…こういうの第3者は見ちゃダメだよ!//授業終わるまで寝たふりしよ!//)』   『む~…わかったよう』     珍しく聞き分けのいい渚に安堵しつつ、今見た2人の光景が目に焼き付いてしまった僕はひたすら目を閉じることしかできなかった…    
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