2日目

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 きっと、俺自身に問いかけても分からないだろう。 「なら、改めてよろしくな姫夏。短い間になるかもしれないが」  きっと、これが答えだと思う。少なからず俺は姫夏と仲良くなりたい。  俺は過去を追って奥羽に来たわけではない。父の遺産を受け取るか、放棄するか、それを奥羽で過ごして決めるためにここに来た。  その過程でこの少女と偶然に出会い、俺は自分がここで過ごしていたことを知っただけ。  ならば、重要なのは過去ではなくこれからを選択することだ。 「うん、よろしくね荒人くん」  姫夏の表情が一際、眩しく輝いたような気がした。 「でもさ、短い間になるかもしれないってどういうこと?」 「ここを放棄する。そういう選択肢もある」 「荒人くんの気持ち次第で短い間のよろしくか、末永くよろしくになるか決まるってことだね」 「さあ、それは分からない」  姫夏は目を丸くして驚く。 「だって、荒人くんが決めるんでしょ? 遺産を受け取るかどうか?」  俺は自分の気持ちが分からない。きっとここを好きになれたとしても、違う選択をしているかも知れない。 「そうだな、俺が決めることだ」
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