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「どうしたの? 叶夢センセー、ここのところ、1人でぼんやりしてること多いよ。大丈夫? 悩みがあるなら、こはるが聞いてあげるよ」
「こはるちゃん、ありがとう。でも、大丈夫だよ。最近、蒸し暑くなったからね、頭がぼーとしちゃうんだ」
「ふーん」
「そうだ。冷蔵庫にスイカあるから、みんなで食べようか?」
「えっ! スイカ! うん、食べる、食べるー!」
僕はホースの水を止めると、こはるちゃんと手を繋いで、保育園の中へと歩きだした。
その時、僕はまたふいに空を見上げてしまった。
こんな小さな子にまで、心配されてしまうとは僕もまだまだだな。
無理もない。
あれから、もう2ヶ月が過ぎるとはいえ、真琴は僕にとっては、この世で一番、大切な人だったんだ。
それを失ったのだから、そう簡単に人の心なんて切り替えられるものでもない。
そうだ。僕だって人間なのだから。
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