12人が本棚に入れています
本棚に追加
王妃と4人の騎士
――森の中
全身を鎧で身に纏う、荒げる男達の吐息の中。
その美貌は絶大で、長く黒い睫毛の青い輝く大きな瞳は、何者をも納得させるかの威厳と可憐さ……
そして、白く透き通る触れてしまえば病み付きになりそうな肌。
薄紅色の唇は、白い肌に強調され、みずみずしい艶。
赤毛の髪は、ずっと嗅ぎ続けていたい甘い香りと、サラサラな柔らかさを保つロングストレート。
大きな身体の騎士が言う。
「王妃!もう少しですぞ」
小さな身体の騎士が言う。
「辛抱です、王妃!」
純白のドレスを隠すかの様に漆黒のローブで身を覆い、両手でスカートの端をローブの上から握りしめて、小走り。
王妃のお腹は、風船の様に膨らんでいる。
「有難う、貴方達」
王妃の感謝の言葉に、二人の騎士は照れ臭そうに顔を見合わせた。
最初のコメントを投稿しよう!