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みんなに話したということは、次は泉にも話さなければならない。
終業式のこの日はどの部活も活動はなく、必然的に泉と帰ることになる。
美結は校庭の端にある大きな木の下で泉を待っていた。
泉「美結!待ったか?」
息を切らしながらやってきてくれた、大好きな泉を見て泣きそうになる。
『ううん、大丈夫だよ!
…あのね、孝ちゃん。
今日はちょっと話があるの。』
泉「話?」
俯いてしまった美結を不思議そうに見つめる泉。
鞄を持つ手が震える。
それをなんとか抑えて、口を開く──
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