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「どちらにしても、私もまだまだ精進していかなきゃね!」
「その調子です」
ようやく、いつもの飯泉店長に戻って安堵した。
「コーヒーメーカーの件は私も考えてみる。みっちゃんがここのマネージャーだった時に言ってたのを思い出したの」
飯泉店長がくるっと振り返る。
「美嶺マネージャーが?」
「あまり口にはしなかったけど、みっちゃんも息抜きにコーヒー飲みたかったと思うの。だからコーヒーメーカーの件は私に任せて」
「…はい。ありがとうございます」
「そういえば佐京君、明日お休みだったわよね」
「すみません、急にお休みをもらって…」
先に飯泉店長に休みを…と思ってたが、飯泉店長が休みをくれたのだ。
明日は理央に会う約束をしている。
「高野さんに会うのも明日なんだよね。幸せそうで羨ましい」
「飯泉店長は彼氏や好きな人いないんですか?」
男の俺が恋愛について話すのは恥ずかしいのだが、気がつくと訊いていた。
「…好きな人ならいるよ。まぁ、望みはないんだけどね」
飯泉店長が力なく笑う。
それは無理して笑ってるように見えた。
「とにかく明日はゆっくり休んで。高野さんにもよろしくね」
「…ありがとうございます」
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