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(理央はどうなんだろう…)
まだ理央と結婚の話をした事がなかった。
一昨年の冬、理央とオランダで再会した時に理央の心から笑う本物の笑顔を手に入れた。
理央の口から｢好き｣の二文字を聞いてない。
花沢誠さんという、理央の昔の恋人の存在があったからなのか分からない。
花沢さんはオランダに向かう飛行機の事故で亡くなっているが、今でも理央の胸元には花沢さんがプレゼントした星の形のロケットがぶら下がっている。
以前はキーホルダーだったが、理央のお願いで俺はペンダントに加工したのだ。
とにかく理央の口から言ってこなくても、俺は理央とつき合う以前から言っていた言葉がある。
ー花沢さんを好きな理央も全て受け入れるーと。
理央から言ってこなくても、俺は好きだとずっと伝えてきた。
二文字の言葉がなくとも、俺はそれにこだわってなかったし。
(でも…)と思う。
理央は俺がプロポーズしたら、それを受け入れてくれるのだろうか。
つき合って一年なのに、理央の考えが見えてこない。
これでは彼氏失格だ。
(思い切って、今日聞いてみるか…)
そう思案してると、背後から突然、視界を奪われた。
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