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「ふふ、だ~れだ?」
背後から聞こえる澄んだ声。
「理央」
俺はそっと理央の手を取り、振り向いた。
そこにはイタズラっぽく笑う理央の姿があった。
「久しぶりだな」
「うん。久しぶりだね。元気そうで安心した」
理央の笑顔に俺も自然と笑みをこぼしていた。
理央の笑顔に会うだけで、こんなにドキドキして安心する。
俺はぽすっと理央を抱きしめた。
「会いたかった」
「こんな私で良かったら、いつでも」
理央に背中をポンポンされる。
その確かな感触を背中で感じながら、理央の耳元で囁いた。
「好きだよ」
「知ってる」
クスッと理央の笑みがこぼれる。
理央を体から離すと、理央は両手を俺の頬にあてた。
「凱、体が冷えちゃってる!早く暖かいところに行こっ」
差し出される理央の手を取り、俺たちはゆっくり歩き始めた。
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