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写真立てには半年前に撮影した、美嶺マネージャーと木ノ下AMの結婚式の写真とその背後に3号店と4号店のメンバー。
そして、俺と理央のツーショット写真の2枚。
理央との写真は交際1年を記念して、4号店の側にある美岬海岸をバックに撮影したものだ。
この写真から理央と会ってない。
というのも理央のいる3号店と俺のいる4号店は電車で4時間もかかる、ちょっとした遠距離恋愛だからだ。
お互いに社員という立場上、しかも俺がマネージャーということもあって休みが取れず、理央と休みが合わないでいるのだ。
(理央、確か今日は休みだったな)
今頃、何してるんだろう…と思いを馳せていると、ドアの外からバタバタと慌ただしい足音が響いた。
この足音は飯泉店長のものだと分かる。
(また何かやらかしたな…)
俺はやれやれと椅子から立ち上がり、ドアを開けた。
と、同時に飯泉店長が俺の胸板(そんなに立派なでもないが)に鼻をぶつけた。
「佐京君!」
「今度はどうしたんです?」
こういう事は日常茶飯事で、既に怒りを通り越している俺は飯泉店長に先を促す。
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