3人が本棚に入れています
本棚に追加
「なぁ美月、お前は学校辞める気ある?」
「わぉ、またとんでも無い事言うね」
俺は、メニューの中からデミグラスハンバーグとご飯セットを選んだ後にメニューを閉じて、未だにメニューは何にしようかと選ぶ美月に声をかけた。
「学校なんてクソくらえだと今になって思うんだ」
将来やりたい、仕事があるわけでも無いし仕事をつぐわけでも無い、俺は何であの学校にいるのか分からないと最近になって思い始めてもいた。
「お前はプラネタリウムが関わるとキャラ変わるよね、オレ和風御膳」
「あそこは俺の…」
言葉を続けようとしたけど頭痛がした。
まださっきの声を引きずってるのだろうかと、あんなのはただの幻聴だと自分に言い聞かせ首を横に振る。
「あそこはお前のなんなの?」
「なぁ、俺の名前ってなんだっけ?」
俺はついに、おかしくなったのかもしれない。
フっと自分の名前が分からなくなった、分からないじゃなくて思い出せない。
「だから…だろ?マジで疲れてんのねお前」
名前の部分だけピーっと耳鳴りがおこる。
「あっうんそうだよな、注文しちゃうか」
店員を呼ぶボタンを鳴らせばすぐに、化粧の濃い店員がやって来た。
その店員に注文も言うも、俺の頭の中は自分の名前を思いだすのに必死だった。
最初のコメントを投稿しよう!