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「ねぇ前さ…がオレにカード見せてくれた事あったでしょ？」
頼んだメニューを平らげて、ジュースのおかわりをしようと立ち上がった時にふと美月に声をかけられた。
「あったか？美月は珈琲だろ」
ついでだと、美月の飲んでいたカップを手にとり、二人分の飲み物を取りに行く。
「そっ珈琲ミルクと砂糖はいっぱい頼むよ～」
背中に声をかけられれば、一度後ろを振り向きこくりと頷く。
「大丈夫だよ、星風(ﾎｼｶｾﾞ)の名前はオレ達がちゃんと覚えてるから…忘れてしまった方が良い事もあると思うんだ」
『それじゃダーメに決まってんでしょ、うちが消えたら次は天秤座、天秤座の次はお前の番』
美月が何をしてるかなんか知らずに俺はガキみたいにドリンクバーのジュースを混ぜてミックスジュースを作っていた。
「天秤座は何て？」
『坊ちゃんが１人になってしまうのが心痛いって、バーカみたい』
「美月、これ飲んでみろよ」
両手にジュースを持って戻れば、美月の周りに白いモヤのようなものがかかっているように見えた。
目も疲れて来たのか俺は。
「なんか臭く無い？」
「やっぱそう思うか？」
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