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『良いの、大事なカード取り返さなくて?』
星風と別れたオレは、駅近くにあるビジネスホテルへの一室に部屋をとって今はそこにいる。
「今のオレには必要ないからね、それより…アリス?」
とった部屋に入れば、身体が透けてしまったアリスが冷蔵庫から勝手に飲み物を取り出しそれをガブガブと喉を鳴らしながらジュースを飲み始める。
『限界よ、もう少ししたらあいつらみたいにうちも消えてしまう』
オレの言いたい事が分かったのかジュースの缶を乱暴に机に置き、ヒステリーをおこす。
「アリス…」
『あいつが約束を思い出さないからよ、何で思い出さないの!!』
「まだ時間があるし…」
オレ達と星風はある約束をした、けれどその約束を果たされては困る奴がそれを妨害し星風の大事な12個の記憶を、消してしまった。
『まだ、うちはアリスでいたいの助けてよ星風…』
透けてしまっている身体をアリスは、ぎゅっと自分で抱きしめ床にへたりこんでしまった。
「きっと星風は助けてくれるよ」
消された12の記憶は、オレ達12人に1つずつ星風の記憶を宿した。
アリスの宿した記憶はオレ達と約束した、オレ達を空に帰らせないと事だ。
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