妹のお願い

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「……お兄ちゃん……」 見上げる妹は、今にも泣きそうな顔をしていたから。 「……分かったよ」 渋々承諾する。 ――……ってか、オレ、男だぞ!! 女の子から『もらうもの』を、なんでわざわざ、作らなくちゃいけないんだ? それも、妹のために。 小学生なんだから、スーパーで買ったヤツでいいじゃないか? 「……それ、本命なのか?」 一応、聞いてみる。 義理か、本命かで、オレ自身のテンションに関わるからな。 コクン。とうなずいて、無言で紗雪は返事した。
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