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ネクロマンサー
「また会ったな、ネクロマンサー!」
「……グッグッグ。 オ前ニ倒サレルタビニ、コノ私ハ、ヨリ死ニチカヅク……
イズレ死ソノモノトナッテ偉大ナ、偉大ナ存在ニ、ナルノダァ!」
****************
「いい加減成仏しろ、ネクロマンサーめ」
「今日もお疲れ様です、ネクロマンサーさん」
「あ、シロタさん…… あの、いい加減、この仕事やめさせていただけませんか?」
「いえ、大切な役割なのですぞ」
「明らかにただのやられ役ですよね私……」
「魔物を倒さないことには、ハンターに報酬は与えられないのです。
変にペラを出したら銀の盾の信用が揺らぎますからな。
ですがエルブ君はいつもお金に困ってましてなぁ……」
「……私を倒せば報酬が与えられる、私は何度でも復活できますから彼がお金に困る度に私を倒して金儲けをしに来られる、でしたっけ?」
「ですぞ。 やられてくれる代わり、君は銀の盾で厳重に保護してますし、美味しいご飯も用意しています」
「だからと言って……毎回やられる方の身にもなって下さいよ。
来る度に武器が怖くなってるし、頭の悪いゾンビに村人を襲わないように命令するのは大変なんですよ!!」
「頑張って下さい、それができるからネクロマンサーでしょう」
「………
そっちから『村襲ってくれ』って依頼がくる度に、どれほど私が憂鬱になっているかも知らないで……」
「はい、プハイム王国には多大なる迷惑をかけておりますなぁ」
「………話聞いてます?」
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