6人が本棚に入れています
本棚に追加
駅前の、噴水がある公園の中のベンチに腰をかけ、道行く人々をただぼーっと眺めていたある日のこと。
したたる汗をぬぐっても、拭いたそばからまた汗が額からにじみ出てくるこの『夏』という季節はどうもいけ好かない。 が、やることがない私には、ただぼーっと公園のベンチから、駅へと猛々しく向かっていくスーツ姿の戦士たちを見送るしかなかった。
彼らから、私の姿はどう写っているのかはわからない。 いや、本当はわかっているが、知らないふりをして『正当な意見』から身を守っている。
そう、私は戦いを拒んできた弱虫。 簡単に言えば、クズ野郎だ。
最初のコメントを投稿しよう!