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 しかし、ここで引き下がっては大人の男としての威厳が損なわれるので、負けじと私も言い返そうとするが、言葉が出ない。 全くもって、我ながら情けなくおもう。 私は苦虫を噛み締めたような顔で彼女を見ると、また彼女は空を見ていた。 風になびく柔らかな髪と、露わになるうなじに、私は何故か胸を高鳴らす。 とても可憐な彼女に一瞬、私は心を奪われてしまった。 そんな彼女をまたぼーっとふぬけた顔で見ていると、彼女は「私の顔に何かついていますか?」と私の方に向き直し、首を傾げてそう聞いてきたので、私は慌てて「何でもない!」と大声を出して、なぜか彼女の横に座ってしまった。
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