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「そうですよね。でも1つ1つの要素がそれを示すんです。例えば、あの部屋の室温、妙に高かったんです。でもそれも1つの要素でした。それで死体の体温を狂わせたんです。だから確実に本番より前に犯行があった事を証明は難しくなった。考えましたね」
「コメントに困るわ。それにじゃああの銃声は何?」
「銃声は予め録音されたものです。あの部屋にステレオがあるでしょう?覚えてます?」
「さぁ、あまり入る場所では無いから…」
「あるんです。結構おっきいやつが。あの部屋には何でもあってびっくりです。それに一発の銃声だけが録音されたテープをセットして、犯行時に再生すればいいんです。テープの長さが片面30分くらいなら最後に銃声が入っていれば再生してもステレオからは何の音もしません。そして銃声がなってテープが止まれば、設定された通りステレオは5分もすれば自動的に電源が切れます。そしたら警察が来ても電源の入ってないステレオなんて興味を持ちません。そして警察がいなくなってからテープを回収する。ここまでで何か質問はありますか?」
「どうしてそう思ったの?」
「良い質問ですね」
志津里は楽しそうに話す。しかし、香子は笑わずにいる。
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