ダメ作者の視点

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一方TERUは、祭壇の前で立ち尽くし、悩んでいた。 祭壇には、手動のボーガンのようなデザインの弓が淡く光を帯びていた。 その横には、矢がある…だが、真ん中から先端にかけて縦に裂けたそれは、使い物になるとは思えない。 「これで、どーしろってんだよ…」 情けなく呟きながら、振り返ると、そこでは3人が必死で【闇】と戦っている。時折、HISASHIがTERUの方をチラ見してはTAKUROにアイコンタクトを送っていた。 【闇】と真っ正面から対峙しているTAKUROには、TERUを見る余裕がなかった。だから、HISASHIがTERUの様子を伝えていて。 TAKUROは、TERUの準備が整うまで、【闇】にTERUの動きを悟らせないよう、あえて正面に立っていた。それはTERUにも分かっていた。
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