間違いは誰にでもある。ということ。

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「とぉー!」 可愛い掛け声がした途端。 みぞおちに鈍い痛みが走り息が止まる。 「おーい、あさー。起きた?死んだ?」 ケタケタと笑い声が降ってくる。 俺は、息ができず苦しみもがいている。 「あさー!」 布団の上に飛び込んだ上に、更に飛び跳ねる。 「お、起きた…、おもい…」 何とか声を吐く。 「なにー!?私が重いだとー!」 あー、めんどくさい。 紹介が遅れました。 むしろ、状況説明もしてませんでしたね。 僕は健全な男子高校生、名前は作者が考えてないので、まだありません。 背も高くないし、成績も平均的。運動嫌い。やる気も根気も夢も希望もないです。つまり、いい加減な設定でこの世界に送り込まれました。 妹がいます。 名前をミカといいます。 中学にあがったばかりです。粗暴です。 小さなゴリラです。 仲は悪くもなく良くもないです。 告白されたと何回も報告されるので見た目は可愛いのかも知れません。 しょせんは、小さなゴリラ。中身がばれたら終わりでしょう。 起こしてくれるのは、有難いです。 起こし方が乱暴なのと、起こしにくる時間が遅刻ギリギリなのは改めてもらいたい。 …。 ……。 ………。 「やばっ!遅刻だ!」 ミカを吹き飛ばし、一気に着替えて家を出る。 ゴリラの遠吠えは聞こえない聞こえない。 寝癖は学校で適当に直そう。 教科書は全部ロッカーだ。 携帯は握りしめてる。 万全だ。 メールが来ているな。 とりあえず駅までダッシュだ!
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