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学校まで全力でチャリをこげ!
これが自分に課せられた最優先ミッションだ。
出席日数別に足りてない訳でもないし、遅刻でいいじゃん。という悪魔のささやきに耳をかしてはならない。
仕方のないときは、仕方が無い。
しかし・・・。
母さんの鉄拳制裁が恐い。
空手の有段者だから、音や拳圧の割に傷は浅い。
が、発せされる殺気がぱねぇ。
そんな訳で、トーストをくわえて全力で走る自分がいる。
昭和の少女漫画のようだ。
これで角から美少女とぶつかって恋に落ちたら完璧だ。
・・・現実は甘くない。
角からトラックが飛び出して来た。
宙を舞う自転車をのんびり眺めていた。
遠くで誰かの声がする・・・。
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