虹の後。雨の向こう側。

間違いは誰にでもある。ということ。

「ん・・・」

ビックリしたな。

なにか遠くで泣き声がする。
ミカがまた泣いているのかな。
あいつは、泣き虫だからな。

今度は怒声が聞こえるな。
母さんが誰かに怒鳴っているな。
俺に怒っていないことを祈ろう。

「だいじょうぶ、こいつは絶対に大丈夫だ」
父さん、声が震えているよ。
普段冷静なのに笑えるな。

冷静沈着を人間にしたような父さんが母さんみたいなイノシシに惚れたの理由が理解できん。

父さんも母さんも仕事で忙しいし、俺もミカも学校もあるし。
なかなか家族が揃う事もなかったからな。
少し嬉しいかな。

そろそろ起きるか。