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「……むちゃくちゃだぜ」
『これは、荒削りすぎる……』
己の身も省みない、そんな戦い方に、翔と友矢は、思わず、反射的に言葉を漏らした。
それほど、この巨人の戦いは荒々しかった。それも、圧倒的な力に裏付けされたものだと、二人は同時に悟った。
弱々しく体をブルブルと震わせる蜘蛛型。しかしまだ、戦意は失われてはいないらしい。
「ピギィィィィィ!!!!」
先程のような奇声を上げながら、巨人の方へと強襲をしかけていった。
だが、蜘蛛型の攻撃が直撃する前に、人型の左拳が、その腹部を貫通させた。
攻撃された際に、操縦系統がおかしくなったのか、ピクピクと痙攣をしている様にも見える蜘蛛。
『EXP(エクスプロージョン)/フィストォォォ!!』
そして、決着はついた。
装甲にめり込んだ内側から、光が漏れるように零れだし、一瞬光ったかと思うと、凄まじい光と共に、盛大に蜘蛛型のマシンが爆散した。
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