THE GUARDIAN～鋼鉄の英雄譚～

プロローグ

－アトランティス・ベース－

※アトランティス・ベースとは、世界中に散発的に出現する人型兵器。《ＳＥＷＭＳ（シームズ）》に対抗すべく造られた特殊機関(ＷＳＭＴ（ワスムト）)の本拠地のことである。

アトランティス・ベースには、シームズに対抗するだけの力を持ったオーバーテクノロジー。汎用人型兵器。《ＧＯ.ＬＥＭ（ゴーレム）》が存在している。

ゴーレムを操る者は《適合者》と呼ばれ、シームズが出現予定地域に達すると同時に闘いに出る。

《ゴーレム》は通常の兵器とは違い、脳波で操る。しかも、それは特定の脳波しか受け入れず、操れる人間は世に二人としていない。彼らが適合者と呼ばれる由縁はここから来ている。

『……なぜだ…………なぜ貴様のような存在がいる！なぜだぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあ!!』

通信機から伝わる悲痛な《晴嵐耕助（せいらんこうすけ）》の叫びに、アトランティスの全てのクルーが息を呑んだ。

映像に移りこむ赤い悪魔。晴嵐耕助が適合者であるゴーレム。《ルシファー》。

「ルシファー！侵食率増加傾向にあり!!適合者、危険領域に入りました!!」

アトランティスのオペレーターの一人である、《ラシャ・エンバース》。彼女の警告が、全てを束ねる長。最高指令(アレス)の耳をつんざく。

『悪魔の力ァ！魅せてやるよォ!!』

映像に映る深紅の悪魔。漆黒の八枚の翼をその背中に宿す悪魔の長。

堕天使ルシファー。

覚醒。