暴走

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暫くして精神状態が落ち着いてくると、ダルは自分の体についている赤い染みと町の惨状を見て、ダルは恐怖に襲われた。 これは自分がやった。 皆は自分が殺した。 この町は自分が壊した。 ダルは声もあげることも出来ずにその場に立ち竦んでいた。 頭の中ではさっきの3つの言葉がグルグル渦巻いていた。 暫くすると、『ポツリ、ポツリ』と雨が降り始めた。 とても、冷たい雨だった。 今のダルの身体と心に染みる雨だった。
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