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「……知らん」
「あんたが勝手に帰ろうとするからでしょ?」
えぇぇぇぇ?
理不尽だ。
俺は邪魔にならないように気を遣ったつもりだったのに、何故か怒られてしまった。
そして緑川の目が怖い。
「すいませんでした」
とりあえず謝っておく。
「わかればよろしい」
「……」
俺の謝罪に納得して腕を離す赤木さん。
俺の謝罪に一切微動だにしない緑川さん。
「緑川?」
何故離してくれないのかな?
と言外に伝えながらその表情を見るが、いつも通りの無表情で何も分からない。
いや、考えろ、考えるんだ佐藤好治!
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