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それから……一週間が経った日。
本を読んでいた咲花の病室の窓からヒョッコリあの少年が顔を出していた。
咲花はその少年に気付くと…
「ぁッ…あの時の……」
本にしおりを挟んで本をベッドの横に置く。
少年は、嬉しそうに笑って
「俺は、大地!…竹下 大地(タケシタ ダイチ)10歳!」。
咲花は、驚いて目をパチクリしていた…
(名前なんて聞いてないのに…)と心の中で呟いた。
咲花はジッと少年を見て
「アンタ……いつも笑ってるの?」
始めに出た言葉がこれだった。
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