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「喚くない、まったく…。うるっさいのぅ。」
耳の穴を小指で塞ぎながら、老人は五月蝿そうに言った。
対して青年は怒りもあらわに、老人を指差しながら騒ぎ続ける。
「あのなぁ!喚きたくもなるわ!何だって毎日毎日、こんな雪まみれにならなきゃならねぇんだよ!」
青年は老人に詰め寄って怒鳴る。
しかし老人は、彼の怒鳴り声などどこ吹く風であっさりと答えた。
「クリス、お前が弱いからじゃろうが。」
サラリと言われた青年・クリスは、ぐっ、と返事に詰まる。
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