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「ただいま。」
学校から帰るとまたアキラの泣き声が聞こえた。
いつもならまたかまってもらえないとイライラしてしまうだろうが今日は少しだけ違った。
この日、シュウは先日描いた風景画が見事入選し、賞状をもらって帰って来た。
こんなに誇らしいことはない…今日はいっぱい誉めて貰える甘えられる。
そう思って帰って来た…
「ただいま、お母さん今日ね…。」
「あぁーんっ。」
「あ、シュウおかえり…アキラ、どうしたの。」
母親は一瞬シュウに視線を送ると、すぐに視線をアキラに向け返した。
それはそうだ…目の前で乳児が大声で泣いているのだから…。
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