歪んだ愛の雫は蜜の味

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ウラタロスはイライラしていた。 それというのも、自分の恋人のキンタロスにリュウタロスが四六時中くっついているのが気に入らない。 キンタロスもリュウタロスの事を子供の様に可愛がっているので、自分がいるのに無視して、リュウタロスと一緒にいるから、さらに腹が立つ。 「…ったく!リュウタの奴」 ウラタロスはイライラしながらテーブルを指で叩いていた。 自分でも大人気ないのは解ってる、でも毎回毎回キンタロスの隣を取られるのは気に入らない。 「いい加減にしてよね!」ウラタロスが呟くと、リュウタロスが振り向いた。  そして勝ち誇った顔で 「ふっ!」 と、鼻で笑った。 「このクソガキ!」 さすがにその態度にカチンときて、ウラタロスがテーブルを叩いて立ち上がりリュウタロスに詰め寄る。 するとリュウタロスは 「熊ちゃぁ~ん亀ちゃんが凄く怖い顔して、僕の事いじめようとしているよぅ」 いつもの得意な猫なで声で言うとキンタロスに抱きつく。 するとキンタロスは困った顔で、 「亀の字!リュウタが恐がってるやないか!止めとき!」 ウラタロスを注意すると、 (何で僕が怒られるのさ!) キンタロスの態度にウラタロスは納得できないでいた。 そしてウラタロスはギロリと二人を睨むと食堂車から出ていった。 そんなウラタロスの様子に 「あいつ何で怒ってるんや?」 キンタロスは不思議そうに首を捻ると、 「しらな~い!」 リュウタロスはキンタロスに背中を向けると、舌を出して笑いながら知らんぷりをした。      ● ウラタロスは部屋に帰って、ベッドに座りながら悶々と、考えていた。 「大体、金ちゃんも金ちゃんだよ!リュウタにばっかり構って…。」 「少しは僕に構ってよ…。」 ウラタロスがポツリと呟くと、ウラタロスの部屋の扉が開いた。 「亀ちゃ~ん」 リュウタロスが部屋に入ってきた。 ウラタロスはリュウタロスをキッと睨むと、 「何?僕忙しいから、ガキんちょの相手なんてできないよ!」 悪態をついて、そっぽを向いた。
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