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しばらくして、葵は泣きながらも智彦に全てを話した。
話を一通り聞いた智彦は、葵の頭を優しく撫でる。
『そんな事があったのか…。なんでもっと早く言わなかったんだ?』
『智君にまで、迷惑かけられないよ…。』
それを聞いた智彦は苦笑いする。
『バカだなぁ~。そんなの気にすることないのに。』
智彦は小さな溜め息をつくと、葵の頭をなでる。
『とりあえず事情はわかった。俺もなんとか出来ることをやってみるよ。』
『でもっ…!』
『俺にしたら、迷惑のうちに入らないよ。葵は少し休んで、早く元気になって。』
智彦の優しい笑顔が葵の心を癒やす。
少しして家に帰った智彦は、高校時代の裏ルートで情報を集めだした。
葵は話を聞いてもらえて、すっきりしたのと泣き疲れで眠ってしまった。
その頃陽介は…
『おじゃましまぁす。』
『尚也!?何個スペアキー持ってんだよ~!不法侵入で警察呼ぶぞ!?』
といった感じで、尚也と戯れていた。
『戯れてねーし!むしろイジメだ!!』
『まぁまぁ、そ~怒らずに。今日はちゃんとした話を持ってきたんだから。』
『…?』
陽介は疑いながらも、尚也の前に座り話を聞くことにした。
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