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後日、葵が休みなのを不思議に思った同じクラスの北山広太(有名製薬会社の御曹司)、南野瑠美(両親は有名シェフとパティシエ)、高瀬春菜(親は有名デザイナーとショップ経営、祖父母は呉服屋)が先生に聞く。
『山中先生ー。葵は?携帯つながらなくて家も出ないんだ。』
『なんだ南野、知らんのか?風邪で腹痛と熱が酷いから休むって連絡あったぞ?』
『え?風邪?』
『そうとう酷いんだろうな。しかも西崎一人暮らしだから、先生午後から様子見に行ってくるよ。』
3人はそれでもおかしいと思った。
葵は風邪だろうがなんだろうが、休む時には必ず3人にメールをしていたのだ。
絶対におかしい。
3人は話し合って瑠美と春菜だけ葵の所に行くことにした。
『え~!?俺は?』
『広太は残って授業受けといて!』
『後でノート見せね。』
瑠美と春菜が広太の肩を叩く。
『俺ばっかり~(泣)』
『先生、私達が行ってきますよ。その方が何かと都合が良いかと思いますので。』
春菜の言葉に迷うが、2人に頼むことにした。
『そうか?じゃあ悪いが頼むな。』
こうして午後から瑠美と春菜が行くことになった。
葵の父は貿易会社社長、母は不動産社長とエステ関係のオーナーをやっているため超多忙。
そんな中ベビーシッターに家政婦、専属の家庭教師に育てられた為親は居ても居なくても同じようなものだった。
ただ勉強に関してはうるさく、叱られたことは何度となくあった。
そのため今では学年トップ、全国でも上位ランクに位置するが、逆に親嫌いになった。
そんな時、家が嫌だった葵は思い切って一人暮らしすると言った。
母はすんなり賛成してくて不動産から好きな物件をくれた。
父は『好きにしなさい』とだけ言ったっきりだった。
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