別れ

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葵のマンションに着き、ロビーに入るが、受付がありラウンジは広く、まるでホテルに来た感覚だ。 『すみません。2055室の西崎さんなんですが、学校を休まれたんですが連絡がつかなくて…。』 『これは西崎様の。わかりました、すぐに確認いたしますので少々お待ち下さい。』 『はい。』 春菜が管理人と話すと、管理人は葵の部屋に連絡をとるがでない。 『変ですね、電話回線が切れてる…?』 『携帯もつながらないんです。』 管理人は携帯にもかけるが、やはり切れている。 『…怪しいですね~。少々お待ち頂けますか?』 そう言うと管理室に入って行った。 数分経たずに出てきた管理人は、鍵を持っている。 『西崎様はお一人ですし、何かあると大変なので鍵を開けて確認いたしましょう。』 2人は管理人についていき、25階の一番奥の部屋の前に着く。 インターホンを押すが返事がない。 管理人がノックをする。 『西崎様、…西崎様。』 部屋からの返事はなく、廊下には管理人の声だけが響いていた。 管理人は鍵を開ける。 ガチャガチャ… 『西崎様、失礼いたします。』 『葵?』 春菜と瑠美は管理人を玄関に置いて中に入り探す。 リビング、お風呂、トイレと探して寝室に行くと丸まった布団がベッドに…。 まさかと思い瑠美がめくると葵が寝ていた。 『春菜!!』 瑠美の声に駆け寄る。 『具合は?』 『ただ寝てるだけ。』 二人はほっとする。 春菜は急いで管理人に話をして、電話などの回線を繋ぐ。 『葵、葵!』 瑠美がゆすると、ゆっくりと目を開ける。 『……瑠美?』 『大丈夫!?携帯も電話もつながらないから心配で見にきたんだよ。』 葵は周りを見て眩しそうに枕につっぷして伸びをする。
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