第二話 普段の日常、変わらない空。

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「何か、あったの?」 もう一度聞くと、ミストちゃんは口元を引き締めて、ゆずを床に座り直させて立ち上がった。 「ごめんねくるみ。私、行かなくちゃ」 早口でそう言って、するりと脇を抜けていこうとするミストちゃんの手を、くるみは捕まえた。 「くるみ?」 「何が、あったの?」 再三の質問に、ミストちゃんは困惑の表情を浮かべた。 「急がなくちゃ、いけないのよ」 「どうして?」 ミストちゃんの表情が歪む。 くるみは頑として引かない。
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