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しまった、というように口をつぐんだミストちゃんは、くるみが手の力を抜いた一瞬のうちに逃げ出し、階段を走り降りて行ってしまった。
「死ぬって……何?」
呆然と呟いたくるみに答えてくれる人は、どこにも居なかった。
「おねぇちゃん、みすとちゃんどうしたのぉ?」
ゆずが不安げな面持ちで見上げてくる。
ゆずを見つめ返し、息を1つ飲んでから、しゃがみ込んでゆずの小さな肩に両手を置いた。
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