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「だから、ちゃんとかえってきてね。おねぇちゃん」
――我が妹ながら、なんとも頼りになる。
くるみは、もう一度ゆずを抱きしめて、離した。
「……行ってきます」
「いってらっしゃぁい」
自分の鞄と、ミストが置いていってしまった鞄の2つを手に持ち、くるみは制服姿のまま家を出た。
「なんか、大通りの方で事故があったんだって?」
「ええ?私が聞いたのは、犯罪があったって」
そんな会話が聞こえてきて、くるみはそちらに意識を向けた。
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