第二話 普段の日常、変わらない空。

28/31
6807人が本棚に入れています
本棚に追加
/557ページ
「だから、ちゃんとかえってきてね。おねぇちゃん」 ――我が妹ながら、なんとも頼りになる。 くるみは、もう一度ゆずを抱きしめて、離した。 「……行ってきます」 「いってらっしゃぁい」 自分の鞄と、ミストが置いていってしまった鞄の2つを手に持ち、くるみは制服姿のまま家を出た。 「なんか、大通りの方で事故があったんだって?」 「ええ?私が聞いたのは、犯罪があったって」 そんな会話が聞こえてきて、くるみはそちらに意識を向けた。
/557ページ

最初のコメントを投稿しよう!