第三話 不断の非日常、変わりゆく空。

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けれど、人が散った交差点の真ん中に居るのは、違う。 真っ黒で声も似ているけど、どう遠目に見たって『そいつ』は、 …………人間のカタチを、していた。 人々が遠巻きに見ている中、『そいつ』は、手に持っていた何かを捨てた。 べちゃっ、という、何か嫌な音がした。 目を凝らして見ると、それはカラスの死体だった。 羽をもぎ取られ、猛獣に噛り付かれ、肉だけ持っていかれた、そんな亡きがら。
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