第三話 不断の非日常、変わりゆく空。

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《『癒』は?『斬』と2つ1組の!》 〈『癒』って?……あ〉 リキの近くに置いて来た、鞄の、奥底に。 《霙さん……》 〈しょうがないだろっ!〉 頭の中でしょうもなく喚いて、左手に持った『斬』(という名前らしい)を握り直す。 じっとりと、手の平に汗が滲むのが解る。 「くそっ……!」 黒い『そいつ』は、対峙するだけで凄い威圧感がある。 にわか仕込みの剣術しか持ち得ない霙には、到底敵う相手じゃない。
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