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けど…………やるしかない。
対抗できる唯一の武器を持ってるのは、自分なのだから。
魔世界から帰って来た後も、ひそかにスリィトに習っていたナイフの訓練が、まさか役に立つなんて、夢にも思っていなかった。
「ギギャアア!」
咆哮が聞こえた瞬間『そいつ』は腕を、霙には届かない程の距離で横に薙ぎ払った。
ドガッ!
「――――?」
重い衝撃を右の肩に感じた刹那、霙は吹っ飛ばされてアスファルトに打ち付けられた。
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