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「うっ!!」
体の左側面を打ち付け、痛みに悶絶する。
左手に握っていたナイフが手を離れ、アスファルトを滑っていく。
(やばいっ……)
奴の腕は、伸びるんだ。
その事実を発見するのが、遅かった。
「くっ……」
何とか体を起こそうと、アスファルトに手を着いた、その時。
ヒタッ。
視界の中に、真っ黒な足があった。
顔を上げれば、おそらく『そいつ』が――居る。
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