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きぃん!
もう駄目だと諦めかけた霙の耳に飛び込んで来たのは、金属質のものがぶつかり合う高い音。
霙は、はっとして顔を上げた。
「っ……リキ!」
「何やってるのさ、みぞれ」
そいつの名前を呼ぶと、だらし無いなぁ、という顔をされた。
「はぁっ!!」
リキは気合いを込めて、『そいつ』の振り下ろした腕を切った。
紫に近い、血みたいなものが噴き出した。
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