第三話 不断の非日常、変わりゆく空。

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「追って……来てるか?」 「ううん。姿は見えない」 リキが建物の陰から顔を覗かせ、辺りを伺う。 誰も居なくなってしまった大通りは、耳が痛くなる程に静かだ。 普段、人気や車通りの多い大通りが、こんなにも閑散としてしまっているのは、何とも気味が悪い。 「リキ」 「うん?」 呼吸が落ち着いて来てからリキを呼び、鞄の底に忍ばせてあった、『癒』という名前のナイフを取り出した。
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