第三話 不断の非日常、変わりゆく空。

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「わぁ……」 傷があった肘と膝を、不思議そうに交互に見ているリキ。 ……良かった。成功した。 安堵の溜め息をついて、霙は壁に背を預けてへたりこんだ。 このナイフを使った力は、かなり体力を消費するのだ、……とスリィトは言っていた。 休めば大丈夫だから、すぐに治したい怪我があったらオススメするよ、……とも言っていたような。 「みぞれ、大丈夫か?」 「ああ。少し休めば、すぐ動ける……」 自分の側にしゃがみ込んだリキに、霙は偽りの無い笑みを見せた。
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