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「逃げようみぞれ!」
「あ、ああ!」
始めにリキ、続いて霙と、建物の陰から飛び出した。
『そいつ』は、姿がはっきりと解る程の距離まで来ていた。
相手はゆっくりと歩いているだけなのに、まるで、ギュンギュン唸るチェーンソーを持った白マスクに迫られるような恐怖感に襲われ…………って、逃げなきゃ!
例え話を考えてる場合じゃない!
霙は先に走り出したリキに続いて、重たく感じる足をなんとか動かした。
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