SKIL

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 神社に戻ってくると、なぜか千晴の親父さんが腕を組んで待っていた。あからさまに怒ってますといいたそうな表情だ。 「なぁ千晴。ちょっと話をしよう」  そう言うと千晴を連れてどこかへ引っ張っていってしまった。 「……掃除でもしようかな」  蒼我はやることもないので玄関の掃き掃除をすることにした。  床の間にて。 「で、あいつがエラーを倒したってのは本当か!?」  何故か焦った様子の父親。 「はい。なんか空中で平行移動しましたし、めっちゃ速かったし、何よりも自らを顧みず危険に飛び込む姿、惚れ直しちゃった」  ウキウキのルンルン気分を隠さない千晴。 「そうか。ならあの男、ここに置くしかないな」  嫌そうな顔で父親は言った。
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