SKIL

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 私は駅前にいる。桐野さんはまだ来ない。 「あ、清盛さんかな?」  来た。思ったより明るい感じの人だ。 「じゃあ、来てくれる?」 「はい」  私は着いていった。  しばらく歩くと、何やら裏通りの一角に連れてこられた。一台のミニバンカーが見える。 「じゃあ、ちょっとごめんなさいね!」  え!?何!?  突然桐野さんが私の背後に回り込み、ガムテープのようなもので私の口を塞いだ。苦しい。いったいどうなってるの!?  そんなこと考えてどうするんだろう。どうせ死ぬつもりで来たんだ。そんなくだらないこと考えてどうする……。  意識が遠退いていく。楽になれるんだ……。
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