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「ふふふ、アリスちゃんにも少女らしいところがねぇ…」
兎の耳を掴み、あたしの前でぶらぶらと揺らす。耳を掴まれているせいか、生け捕りにされた哀れな兎にしか見えない。
ニヤニヤ笑う姉さんに、あたしはちょっとばかし恥ずかしくなった。
「うっせぇよっ!早く縄を解け!!このぉっ!!」
縛られた腕を何とか動かし抵抗するが、椅子がガタガタ揺れるだけで緩む気配はない。
その間も姉さんはニヤニヤと笑い続け、Sっ気のある表情を浮かべる。
「アリスちゃん、言葉が悪いわよ?それに学校サボったじゃない。お仕置きするのは当たり前でしょ?」
「んだよ!姉さんには関係ねぇだろ!あたしは好きに生きるんだ!!」
「あら?そんな事言っていいのかしら?燃やすわよ、兎」
「……すみませんでした」
うん。だって燃やされるのだけは勘弁してほしいからね…。
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