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意識が朦朧とする中で、私をとがめるような声がこだました。 "懺悔を全うしなければ、その罪の重さとともに汝は寿命を失う。さすれば…" 誰だろう?さっきまで一緒にいた少年なのだろうか、しかし、声の口調に威厳が漂うところがあるからして違う誰かなのだろう‥‥こう思惑するうちに私は目を覚ました。 そこは見慣れた駅の地下街であった。季節は夏なのに妙に肌寒さを感じて思わず息を吐いてみたが、季節固有の白い息は出ず、私は辺りを見回した。様子はてんで変わらず、私を怪訝な顔で眺める男女のカップル数組が見付かっただけであった。しかし、人気が少ない。 彼らは私を見つめてきたが、何か二言三言、彼女と思われる女性が彼氏にひそひそ声で言うと、こちらが"薄気味悪く感じる"ほど声をあげて笑い出した。ちろちろ見てんじゃねえよ、といかにも若者らしい仕草で、現代風の言葉やジェスチャーで私を挑発してきたが、私は普段から挑発されるのに慣れてるので無表情のまま睨みつけてると、目の前に通りすがった老人をサッカーボールのように勢いよく蹴りはじめた。 老人の悲鳴は瞬く間にとどろき、血が口の中から吹き出した。 「……ぐわあ!!」 「あははははは。こいつもう息が上がってやがる。弱い者いじめは爽快だなあ」 「きゃはは。ねえ!たっちゃん、私も、私もまぜてよ。こういうの好きなんだ♪目の前のガキ?しーらね♪」 私は心臓の高鳴りを感じた。とっさに声を出そうとしたが、平静を保とうとするのに神経を使ってしまって、少しかすれた声で何とかこういった 「なんでこんなことをするのか?」 「え?おまえわからねえの?"全部おまえが悪い"んだよ」 「どういうことだ?」 「それは……」 彼はにやりと笑みを浮かべた。すると、私は急に心臓に痛みが走った。 "………早く……来るんだ" この言葉が、耳元からささやくようにきこえてきた。
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