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「ど、どうするつ、つもりなんですか…?」
佑果は震える声で言った
「何もしないわよ。私は殺人とかする気もないの。」
「じゃあ、なんで…、なんでどちらかが死ぬなんて…。」
「本当の事を言った方がいいと思って。それにね、かくれんぼをわざとするようにしたのは私だしね。」
「えっ?」
「だって、赤子さんが鍵を開けに来てる事くらい、此処にいる人達に聞けばわかるわ。知りたかったのは…、赤子さんは誰か?」
「誰か…?」
「あなたたちに業とあの教室を開けさせたの。かくれんほをさせる為にね。」
「赤子さんを見つける為に…?」
「あなたたちの中に赤子さんがいるのよ。」
「わ、私じよない…。」
「きっと誰でもそう言うわ。」
「私が赤子さんなら先生は死んでるでしょ?」
「この部屋じゃ無理ね。」
「どうして…?」
「だって12人の生徒が守ってるんですもの。赤子さんのお父さんは入れないわ。」
「でも、でも私は赤子さんじゃない!」
「とりあえず、貴方には此処にいてもらうわ。」
「えっ?どう言う意味ですか?」
「監禁て事よ。最後に残るまで…。」
そう言うとドアを開け、内側のドアのノブを壊した
「これで出れないでしょ?」
「ちょっと、ちょっと待ってくださいよ…。」
ドアへと擦り寄る佑果の身体を押し戻すと
「赤子さんかどうかは、最後に残ればわかる事よ。生きたければ知恵をしぼって考えなさい!」
そう言い残すと先生は扉を閉めた
こんな暗い教室に1人だけ取り残されて…
いや、今は13人だが
考える事など何も浮かばない…
ただ、家に帰りたい
それだけだった…
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