携帯

3/4
23608人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ
「携帯がどうしたの?」 先生は不思議そうに見つめる 「あのう、真紀の携帯って7分進んでたんです。でもこれ、9時20分で止まってるでしょ?」 「でも時間を戻してたら?」 「それも考えました。だから、助かるかどうかわからないって言ったんです。」 「……。戻してる確率は?」 「20%くらいだと…。真紀の性格から見て、面倒くさがりだから戻してないと思うけど、確かではないです…。」 「20%ね…。私にとっては50%だけどね。」 そう言って眉をしぼめた 「でも、何もしなかったら2人とも助かりません!」 「一か八かって事ね…。」 それから2人は無言になった 切り出したのは先生だった 「もし7分進んでいたとして、どうやって真紀さんに知らせるの?さっきみたいにアラームとか?」 「多分無理です…。真紀は用心深いから、サイレントモードにしてると思うし…。先生の場合と違って、9時13分に戻るわけだから設定が消えますよね。」 「そうね。携帯自体が9時13分に戻れば、今変えたモードもメールも消えてしまうわね。」 頭をかかえてしまった どうしようもないのか? いい方法はないのか? せっかく真紀が7分前に戻っても、なんの意味もなく終わってしまう
/148ページ

最初のコメントを投稿しよう!