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「携帯がどうしたの?」
先生は不思議そうに見つめる
「あのう、真紀の携帯って7分進んでたんです。でもこれ、9時20分で止まってるでしょ?」
「でも時間を戻してたら?」
「それも考えました。だから、助かるかどうかわからないって言ったんです。」
「……。戻してる確率は?」
「20%くらいだと…。真紀の性格から見て、面倒くさがりだから戻してないと思うけど、確かではないです…。」
「20%ね…。私にとっては50%だけどね。」
そう言って眉をしぼめた
「でも、何もしなかったら2人とも助かりません!」
「一か八かって事ね…。」
それから2人は無言になった
切り出したのは先生だった
「もし7分進んでいたとして、どうやって真紀さんに知らせるの?さっきみたいにアラームとか?」
「多分無理です…。真紀は用心深いから、サイレントモードにしてると思うし…。先生の場合と違って、9時13分に戻るわけだから設定が消えますよね。」
「そうね。携帯自体が9時13分に戻れば、今変えたモードもメールも消えてしまうわね。」
頭をかかえてしまった
どうしようもないのか?
いい方法はないのか?
せっかく真紀が7分前に戻っても、なんの意味もなく終わってしまう
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